パチンコ屋さんにはたくさんのアルバイトがいる。
店舗の規模や設備によって人数は変わるが600台の中規模店で各台計数機でなくドル箱のお店なら30名程のアルバイトは必要だろう。
人が多いのもあって中には不正をして解雇になる人もいる。もちろん社員などの方が設定漏洩など不正をしやすいのだが今回はアルバイトの不正事案を紹介しようと思う。
※基本的に不正はバレますし、懲戒解雇や場合によっては賠償請求もあるので絶対にやらないでくださいね。
不正をしてクビになったバイトの話
ぼくはパチンコ業界に10年以上たずさわっている。
今まで出会ったバイトは数えていないが、おそらく1,000人くらいはいるんじゃないかと思う。就職などで円満に退社した人がほとんどだがいきなり来なくなってしまったり不正をしてクビ(解雇)になった人も多くいる。今回はぼくが出会った不正をしてクビになってしまったバイトを何名か紹介しようと思う。
その① 紙幣泥棒A君の事例
パチンコ店では多くの落とし物や忘れ物がある。
財布もかなりの数で忘れ物がある。特に台上に置いたまま忘れるということが多い。
クビになったA君は台上に置き忘れた財布を毎回インカムで報告してカウンターに届けていた。しかし彼はクビになった。
ちゃんと財布を届けていたのに何故・・・?
実は彼はカウンターの届けるまでの間に紙幣を数枚抜いてから届けていたのである。
意外かも知れないが財布を落としたお客さんは財布を返却しても中身を軽くしか見ない方が多い。そして私自身もそうなのだが今、財布にお札が何枚入っているか把握していない。
なので1~2枚抜かれても気付かない可能性が高いのだ。A君はそこに目をつけ財布を届けるたびに紙幣を数枚抜いていたのだ。
しかし不正がバレた時のお客さんはお金をATMでおろしたばかりだったのでしっかりと枚数を把握していた。絶対におかしいとお客さんが言うのでモニターを確認した所、紙幣を抜いている所が確認できた。またポケットの中から紙幣が出てきた・・・。
こうして彼は残っている有休も消化することなくその日の内に解雇となってしまった。
その② AT中の台を友達に打たせていたB君
その時いた店舗では遊技延長というサービスがあった。閉店時間は22時45分だが遊技延長サービスを利用すると当日の景品交換ができなく代わりに22時50分まで遊技をすることができるようになる。
ATが伸びて取り切れない時などは5分伸びるだけでも純増3枚であれば200枚も変わるのでかなり大きい。しかし中には会員カードを持っていなかったり疲れたからいらないといって普通の閉店時間の22時45分にやめていく人がいる。
本来その台は電源を落として遊技できなくするのだがB君は空いたAT中の台を友人に打たせていたのだ。5分とはいえノーリスクでメダルを獲得できるし時給で考えたら相当効率はいい。
しかし毎日同じ人が打ってたらさすがに他のスタッフも気付くよねw
こうして一ヶ月もしない内にバレてB君はクビになったのである。
その③ 貯玉しまくりのC君
会員カードを持っていない人たちは帰る時に出玉を景品カウンターで交換するわけだが特殊景品に交換して残りの端玉はいらないっていう人がけっこういる。そういった場合カットボタンというボタンを押して処理する。
そこに目をつけたC君は会員カードをこっそり作成しお客さんがいらないといった端玉を貯玉していたのだ。
しかしこの不正は昔からある古典的な手法なので実は定期的に社員がチェックしているケースが多い。なのでこちらもそっこう一週間ほどであっさりバレて解雇となった。
会員カードで少量の貯玉を何度もしているカードを抽出することができるのだ。少量の貯玉を繰り返しているなんて基本的に不正以外にないので簡単に見つかってしまう。
また会員カードは連番で発行しているので抜け番等があった時にはそのカードの利用履歴等を追うことができるのでそれで発見されたケースもある。
その④ 釘曲げD君
パチンコ店の店員は盤面にぶどうができてしまった時などガラスを開けて玉を取り除く必要がある為、台鍵を持って巡回している。
D君は大胆にもパチンコ台を開け釘を曲げて友達に打たせていたのだ。
しかしホールコンでスタート値などはリアルタイムで上がってきている。10分もしない内に異常のアラームが鳴り、他のスタッフが確認したところ釘が一目見てわかるほどに曲がっていたためその日の内にバレることになってしまった。
その⑤ 小銭稼ぎのE君
かなりしょぼいのだがこういったことでも解雇となってしまう。金額の大小ではないのだ。
ハンドルにはよく1円や10円がはさまっている。うちの会社も昔はそれほど厳しくなかったが最近はこういった件もしっかりと対応している。
ある日、お客さんから前日台に100円を忘れてしまったと連絡があった。閉店まで打っていたということだったのでモニターで確認してみると閉店作業でハンドルチェックをしていたE君が回収してポケットに入れていることがわかった。
うちの店では拾得金があった場合は即インカムを入れてカウンターに届けるというルールがある。そういったルールがありながらインカムを入れるそぶりもなくポケットに入れていた。
E君を呼び出しモニターを一緒に確認したところ罪を認め、そのまま解雇となった。
その⑥ 大胆なドル箱流しFさん
ここにきて初の女性スタッフの登場だ!そしてこの女性なんとも大胆な不正をやっていたのだ。
連チャンが続いて閉店間際まで打っていると“先流し”の依頼をされることがあると思う。閉店時は混み合うので先に出玉を流すことでジェットカウンターの対応を少しでもスムーズにするためだ。
Fさんはそんな先流しに目をつけた。
先流しの一部を自分の会員カードに貯玉していたのだ。
先流しの場合お客さんは遊技台に座っているので流している姿は確認できないし会員カードに貯玉するので玉数もサンドに入れないと確認ができないということで意外と気付かれなかったのだ。
被害総額は数百万だったらしい。
お客さんが出玉が少ないといったことでバレて、最終的に解雇になったが賠償金などもあったそうで・・・。(ぼくは当時ペーペーだったので詳細は聞けていない)
これが今までのバイトの不正では一番大きい事件だった。
不正はやめよう。
他にもタバコやお菓子をぱくったり、メダルを友達にあげていたりなどあるがどれも見つかり解雇となっている。1回2回だったらバレないかもしれないが逆に1回や2回タバコを盗ったくらいで解雇にされる方がもったいなさすぎる。
パチンコ屋さんでアルバイトをすると不正できるタイミングは確かにいっぱいあるのだが絶対にやめよう。
今回は以上になります。
最後までご覧いただきありがとうございました。
コメント