ゴト師を捕まえられなかった話

こんにちは。ユウです。

ちょっと前にゴト師を捕まえた話をしましたが

関連記事:ゴト師を捕まえた話

今回はゴト師を捕まえられなかった時の話をします。

まぁゴト師を捕まえた時の話っていうのも捕まえただけで逮捕はできなかったんですけどね。

 

ゴト師を捕まえられなかった話

あれはぼくがまだ入社して4年くらいの時だったと思う。

鉄拳デビルのゴト事件よりも前の話だ。

その日ぼくは早番の責任者として在籍をしていた。店長は休みだ。

平日の通常営業日でバイトの欠勤もなかったので午前中は平和に過ごしていた。

事務所には“ホールコンピューター”というものがある。

遠隔とかの会話でよくホールコンとかホルコンとか言われているやつだ。

 

ホールコンピューターについて

このホールコンピューターは遠隔に使うものではなく、台のデータを管理するために使う。

遊技台にはいくつもの情報線と言われる配線がついている。

大当たり線やスタート線などがあり例えば大当たりしたら大当たり線の信号がデータランプとホールコンに送られる。通常時に図柄が1回停止すると信号がスタート線を通ってデータランプとホールコンに送られるといった具合だ。

このように遊技台のデータを管理することで撤去する台を決めたり強化していく機種を決めたりしていくわけだ。

ところがホールコンに上がっているデータというのは情報線という線だけでデータを送っているので線が抜けてしまいデータが正常に上がらなかったり、玉が接触して過剰にデータが上がってしまうこともある。規定した数値を超えた異常データは事務所でアラームを鳴らしたり、インカムの音声に流したりすることができる。

ほとんどが上記のように配線によるトラブルなのだがゴトによるデータ異常の可能性もあるため油断はできない。

午後13時くらいだったと思う、事務所でアラームが鳴った。

データの詳細は覚えていないがおそらくこのようなデータだったと思う。

通常アウト5,000 通常セーフ8,000 ベース160%

パチンコ業界の方なら明らかに異常だとすぐわかると思うがそれ以外の方は?の方も多いと思うのでしっかりと説明をすると

通常アウト⇒通常中に打ち込まれた玉のこと

通常セーフ⇒通常中に払い出された玉のこと

ベース⇒アウトとセーフの割合のこと。

ベースが100%を超えている状態は打った玉よりも払い出された玉の方が多いということ。玉を減らしながら大当たりを待つ通常時に玉が増えてしまうのは明らかに異常ですねw

普通のパチンコだと

通常アウト5,000 通常セーフ1,500 ベース30%

とかになる。

 

ホールコンで異常があった場合の対処法

データ異常はよくあることだ。

ほとんどが配線の不良。もしくは玉がかり(ブドウ)が起こっているか釘が折れていることもある。

しかしデータ異常はよくあるからと言って見逃すことはできない。ゴトや不正の可能性があるからだ。

 

異常が発生した場合

①データの確認

該当台のデータをホールコンで確認する。どの数値が高いのかによって対処方法が変わってくるからだ。さきほどの例の通り、ゴトされていたその日は通常中のベースが160%と高かった。その場合は打ち込み玉を計数するアウトボックスという所がつまっていたり確変中に玉詰まりが起こっていて通常時に戻ってから解消したとかいう可能性もあるんだけどそこらへんもデータを見れば大体わかる。

 

②遊技台の確認

今回のような場合は情報線によるデータ異常の可能性は低いのでホールにいる従業員へインカムで玉がかりしていないか、釘折れしていないか目視点検を依頼する。

セーフのデータが少しも上がっていないなどは配線が抜けている可能性が高いので台を開けさせてもらい裏の配線をチェックする。

 

③モニター確認

目視点検で解決できない場合やゴトの可能性があった場合にはモニターで映像を確認する。

モニターは種類によって変わってくるが各台についているようなカメラはかなり詳細な録画映像が見える。ただ当時は天井についているカメラだったのでズームをしなければ手元で何かをやっているかは確認できないような状態であった。

 

結論:ゴトをされていた。

まずデータの確認でベースが100%を超えるような状態であったので手順通り遊技台の確認をホールにいる従業員に依頼した。

従業員「ポケット付近に玉がかりが出来ているので解除します。」

とインカムで返答があった。

賞球ポケット付近の玉がかりはあまり起こらない。起こった場合ゴトや釘折れなどの可能性が高くなる。

 

該当台の客は玉がかりが解除されたらすぐさま出玉交換をしようとしていたのでそのままお待ちいただく。玉数は1箱カチ盛り程度だったので2,000玉ほど。

 

 

その間にぼくはモニターを確認。

数十分前にガラスに手をあてて何かしているのが確認できた。そしてその後からベースが異常に高くなっていた。

この時点でほぼほぼなのだがゴト師はさっさと交換しろと煽ってくる。

そこでぼくは店長やエリアマネージャーに連絡して支持を仰げばよかったのだが早番の責任者だったので自分でなんとかしようとゴト師のもとへと向かった。

 

ぼく「お客さん、モニターで確認しましたけど磁石でブドウ作ってましたよね?」

ゴト師「いや、やっていない。早く交換して。」

ぼく「ではボディーチェックさせていただいていいですか?

磁石が出てくれば証拠になると思っていたけど、これはやっちゃダメな例です。

これからゴト師に出会うかもしれない若手社員の方は覚えておいた方がいいけどボディチェックはやっちゃダメ。理由は単純でボディチェックで何もでてこなかったら白と認めざるを得ないから。そしてボディチェックでは何も出てこないから。ボディチェックは現行犯で明らかにゴトグッズを持っている確信をもっている時だけにしましょう。

 

ぶどうを作ってから時間たっているわけだから磁石を捨てる時間なんていくらでもある。

案の定、磁石は出てこなくて結果、交換に応じることに・・・。

 

今思えば通常時に玉が増えていることがそもそも異常だから交換に応じる必要はなかったんだけどね。当時のぼくは経験もまだ浅かったのでそのまま交換してしまいました。

被害額的には1万円いかないくらいで店長にもそういう時は電話で相談をしなさいと言われたくらいで怒られることもなかったけど、ボディチェックで何も証拠が出なかった時のゴト師のあのドヤ顔はムカついたw

ゴト師「はい。何もなかったね。じゃあ交換してー!」

あの日の悔しさもあってぼくは不正やゴトに対しては絶対に許さん!

というスタンスでやっている。

 

よくある不正は5スロから20スロに持ち込んだり玉を拾って各台計数機に流して貯玉をするなどあとはICカード盗難とか。発見次第、即出禁にしてきている。

ICカードがサンドに残っていたりすると「おっラッキー」って思う方がもしかしたらいるかもしれないけどすぐバレるし出禁だけならまだいいけど警察に連れていかれちゃうこともあるので負けてたとしても絶対にやめましょうね!ゴト情報サイトとかが他の店舗に注意喚起で顔写真つきのメールを送ることもあるので業界内で有名人になっちゃうかもしれませんよw

 

今回は以上になります。最後までご覧いただきありがとうございました。

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